第40章 初めてのプレゼント※
「聖知……大丈夫か…」
「……大丈夫です…元々考え方が…
価値観が…違うんです…
それより……目が覚めたばかりなのに……
…本当に身体は…大丈夫ですか?」
「もう平気だ……
悪いな…結局…最悪な休日にさせちまって…」
如月家を出てからの帰り道、2人は手を繋ぎながら帰っていると既に夕陽が沈みかけている。
『価値観の相違』
聖知の中で自分の価値観と違うと割り切っていたはずだが…やはり直に言われると…泣きはしないものの…気分が沈み落ち込む理由には十分だった。
そんな聖知の気持ちを知ってか…笠松は聖知が落ち込んでいるのではないかと心配して繋いでる手を強く握り立ち止まる。
「そんなことないです……
私…一緒に出かけられてとても楽しかったです…」
「……でもよ…嫌な気持ちもいっぱいしただろ…」
「…しましたけど……それ以上に…
…笠松先輩が…守ってくれて…
すごく嬉しかったです…
さっきだって…あんなに怒ってくれて…
それだけで…私は…1人じゃないんだなって…
改めて思いました…///」
「ッ…//////…そ…そういう…
恥ずかしい事…堂々と…言うんじゃねえッ///」
聖知は花宮から守ってくれた笠松に笑顔で照れくさそうにお礼を言う。
落ち込むようなことを言われても…笠松が自分のことのように怒ってくれている姿に嬉しさを感じ1人じゃないことを改めて気づかされたことを伝えると…
真っ赤に顔を赤らめた笠松は聖知の手を引っ張るように再び歩き出し笠松宅へと向かって帰って行った。