第39章 看病と真実
「「ッ…!///」」
「…まったく……お嬢様……最終的に助けたのは私なんですが……」
いつ部屋に戻ってきたのか…
怪訝そうな表情を浮かべながら私たちを見て桐生はため息をつく。
確かに………
桐生がいなければ……笠松先輩は怪我をしていたかもしれない…
最低で……嫌いで…性格悪い男だけど……
笠松先輩を守ってくれたのは事実だった…
「………ありがとう………助けてくれて……」
「………」
……どうせバカにされるに決まってる……
今回は…笠松先輩に怪我が何もなくて安心したせいか…
何を言われても水に流そうと思っていた。
「…ぷっ……いや…失礼…くくっ…っ……可笑しいですねえ…」
…………(怒)
性格悪いってわかってたけど……
人のお礼を笑い飛ばすなんて最低ッ……
桐生は吹き出すように笑いを堪えきれなくてお腹を抱え、くすくすと笑っている。