第38章 リベンジと初仕事
「……何者だ…お前……」
「……ペンギンさんです…私とやり合うおつもりですか………死ぬ覚悟はおありで……?」
「……ハッ……今日のところは引いてやる……
…………勝ったなんて思うなよ……次は必ず潰す……
……笠松…背後には気をつけることだな………」
花宮はペンギン(桐生)を睨みつけると冷静さを取り戻したように薄笑いを浮かべて寝ている仲間2人を放置してその場から去っていく。
「お友達は放置ですか……冷たいですね……」
「………ッ…」
「ッ…笠松先輩…ッ!?」
花宮が去ると笠松先輩はぐったりとして私にもたれかかるように再び気絶してしまった。
「おや……よくそんな身体で動けましたね……
火事場の馬鹿力ということでしょうか……」
「桐生…貴方…見てたのッ…」
「……私はペンギンさんです…」
「ッ…桐生でしょッ…とりあえず……救急車……」
「それには及びません…特別に私が担ぎましょう……とりあえず……1番ここから近いのは…如月家ですね……」
「………」
まるで最初から知っていたような口ぶりに睨みつけて救急車を呼ぼうとすると桐生の手によって阻止される。
笠松先輩を肩に担ぐと1番近い如月家に運ぶと言い…今は…笠松先輩を早く介抱したくて黙ってついて行き如月家へと向かった。