第38章 リベンジと初仕事
「あれ…花宮…聖知ちゃんは……?」
「…………」
「え…お前…まさか…また逃げられたの?」
「花宮…マジ…?まさか……前みたいにどっか…蹴られて逃げられたとか…?」
花宮という男を尾行していると先ほど話をしていた男たちと合流しどこから手に入れたのかスタンガンを所持していました。
どうやら……今日が初めて…では無さそうですね……
私なりに少し調べると…
スマホの落とし物が先ほど届いていたと報告があり…
小学生の男の子から親切なお兄さんに「笠松幸男という人をアナウンスで呼び出したら1000円くれた」という証言が取れました。
あの3人がお嬢様とどういう関係か…まだわかりませんが……
恐らく…男2人組では警戒され逃げられないために…子供を利用したという所でしょうか……
引き続きバレないように見ていると…スマホを仲間から受け取りアプリを開く様子が伺えました。
おや………
GPS探知アプリまで……ガキのくせに……
少し手が込んでますね……
もしかしたら…動かねないことになるかもしれません…
まったく……
こんなに早く動くことになるとは……
私は尾行が気づかれない距離で露天のお店からペンギンの被り物マスクを手に取り「お釣りは結構です」と慌てふためく店主に札束を渡して後を追いかけた。