第38章 リベンジと初仕事
ーー桐生視点ーー
お嬢様と笠松様を尾行してから…見てるこっちが恥ずかしくなるくらい…2人の世界にどっぷり入っていました…
「そろそろ帰りましょうか…」と思ってた矢先……お嬢様の名前を口にしている男がおり、そっと会話を盗み聞く。
「……あ…あれって…
聖知ちゃんと…笠松だっけ……
ふーん…たしかあの時も……
これぐらいの時間帯じゃなかった……?花宮…」
「……こんな言葉使うなんて…虫唾が走るが……リベンジ…といくか……かなりフラストレーション溜まってるしな…」
前調べた時は…こんな性格悪そうな男見かけませんでしたね……
少し様子を見ましょうか……
しばらくするとお嬢様と笠松様は館内放送で呼び出されて地下の方へ行き姿を消した。
さて……どうしましょうか……
行って…尾行してたことがバレたら面倒ですね…
そう考えていると花宮と呼ばれる男が同じように地下に入って行く。
しばらくすると…一緒にいたはずの笠松様はいなくお嬢様1人だけ何かから逃げるように走り去っていき…少しすると…花宮と呼ばれる男が何かを探すように出てくると歩いて行く様子が伺えました……
……ワケありそうな感じがしますが……
今は…この男が気になりますね……
ただならぬ雰囲気に花宮と呼ばれていた男の後を追いかけて尾行を続けた。