第38章 リベンジと初仕事
ーー笠松視点ーー
聖知とショッピングモールの東口まで走っていくと…
引っ張られるような感覚を感じ後ろを振り向くと…花宮の仲間の男が後ろから聖知を捕らえているのが見え…聖知を助けようと手をのばした。
俺の後ろに花宮がいるなんて気が回っていなく…首に何かを押し当てられると身体全体に痺れるような強烈な痛みが起こり意識が真っ暗になった。
「ぅッ……」
身体が痛え……
……うまく動かねえ…
意識が戻り自分が気絶して倒れていたことに気づきふと鈍い音と話し声が耳に入ってきた。
「……前も言ったよな……道具が主人に歯向かうなって……少し…痛い思いしねえとわかんねえか………」
ふと声のする方に視線をやると、聖知が倒れているのが見え花宮が聖知を踏みつけにしようとしているのが見える。
痛みのことなんか忘れたように身体が勝手に動き体当たりするように花宮を突き飛ばした。
「ッ…聖知…大丈夫か……
怪我とか…してないかッ…」
「ッ…大丈夫…です…」
聖知に近付いて抱き起こすと怪我をした様子がなくホッとする。
そう思っていると突き飛ばした花宮が再び近付いてくる。