第38章 リベンジと初仕事
「ご足労いただきありがとうございます。」
「…いえ…これでいいですか。」
「はい、ありがとうございます。お預かりしていたのはこちらです。」
男性の係員から渡されたのは…俺のスマホだった。
「……いつの間に……」
どこかで置き忘れた記憶は一切なく、ポケットを探るように確かめて不思議に思いなんとなく届けてくれた小学生のことが気になり聞いてみることにした。
「あの…これ届けてくれた小学生の男の子は…」
「小学生……?…これを届けに来られたのは2人組のちょうど笠松様と同じぐらいの年代の片付けでしたが…」
「ッ…俺と同じ……?
……わかりました……ん……?」
俺のスマホケースの中の隙間から紙がはみ出ていているのを見つけ、紙を取り出し開いてみると…そこには……
『バーカ ここまでごくろうさま』
赤マジックで書かれていて、頭の中で「仕組まれていた」と嫌な予感がして紙をクシャッと潰して急ぐように係員に「失礼します。」と言い情報管理室を出ると聖知はそこにはいなかった。
代わりにいたのは霧崎第一の花宮の仲間の見知ったチームメイトが目の前にいた。
忘れやしねえ……
……前に聖知を拉致しようとした奴らだ……