第38章 リベンジと初仕事
ーー花宮視点ーー
「…花宮…今回はどうすんの?」
「前と同じことはできねえだろ。
…こんな人混みだらけじゃ。」
「お前ら馬鹿か…いや…馬鹿だったな…。俺が同じ手法使うと思ってんのか…よく考えて喋れ、馬鹿。」
「3回も馬鹿って言われたんだけど……ザキはともかく俺…なんも言ってないじゃん……」
「なんで俺だけなんだよッ…!」
あれからカフェへと入っていく2人を見ながら考えていると馬鹿ども2人が頭の悪い発想に呆れて相手にせずどうやって落とすか考え込んでいた。
「前に失敗した要因は、笠松だ。あいつが来なけりゃ……あの女には逃げることなんて出来なかった……だから…こんどは逆だ。」
「逆…?…え…お前…まさか……ッ…!」
「逆って…花宮……俺は聖知ちゃんがいいなぁ…さすがに男相手は…」
「ッ…!ッ…お前らッ…ッふざけてんじゃねえよッ!…脳みそが腐ってんだろ……もういい…帰れ…邪魔だ。」
「冗談だってばッ…ちょっとふざけただけじゃん。」
「次……茶化したらマジで帰れよ……」
俺の言葉に馬鹿2人は下賤な方向へと思考が働いていて俺はイラついて持っていた本で2人を殴る。
「だから……笠松さえ来なければあの女は1人で逃げられないだろ。笠松を封じさせすればこっちの勝ちだ……って言いてえが……俺は…あの女を…好きな男の前でぶち壊してえんだよ……だから…今回はやり方を変える。」
「うわ…悪趣味…」
「…性格歪んでる所じゃなくて狂気じゃ……なんでもないです。」
俺は口元を吊り上げて笠松と喋っているあの女を見ながらギロリと品定めするような目で見て言うと原とザキを無言で睨みつけ黙らせる。