第38章 リベンジと初仕事
ーー笠松視点ーー
聖知に他に行きたいとこあるか…と聞くと動物園と答えたのを聞いて遠足で行った時のことを思い出し、一緒に行く約束をすると嬉しそうに笑っているのを見てふと考えた。
水族館にしろ動物園にしろ…一度は学校行事や親と必ず行くであろう施設に行ったことがないっていうのは…それだけ…自由がなく今までやりたいことも許されていなかったんだろうと悟った。
今日、行った豪邸にしろ…あの執事にしろ…今まで甘えることも許されていなかったんだと思うと…もっと…聖知の行きたいとこに連れて行きたいと思い聖知に聞いた。
「…ていうか…今までそういうとこ行ったことねえってことか…?」
「そういうとこって……?」
「例えば…遊園地とか…」
「……遊…園地…?」
予想はしてたけど…遊園地も……行ったことねえのか……
俺も子供の頃に行った程度でバスケで忙しく行ってねえが……
聖知は首を傾げて考え込んでいてその仕草だけでも顔が熱くなり遊園地でもどこでも連れて言ってあげたい衝動にかられる。