第7章 花宮 真
「っ……」
さつきちゃんに電話してもう少しで笠松さんや涼太が来てくれる。
それまでなんとか逃げ切らないと…
とりあえず花宮からは離れることができた。
あとは、私がどう動くか……。
入り口は一箇所。
でも、必ず何かしらの罠が待ってるに違いない…
ここは3階だし……
「飛び降りるのはまず無理だよね…」
私は窓から逃げるのは諦めて建物で逃げられる場所を探すことにした。
「………」
慎重に探した結果非常口を見つけたがボロボロになってととても降りられる状態じゃなかった。
「そういえば…」
さつきちゃんに電話していた時リネン室を見つけた。
こんなに古いから何もないと思うけど私は探して見ることにした。
「………」
何か使えるものがないか探すも何も出てこなかった。
代わりに後ろからガチャと鍵を掛ける音がして慌てて振り向いた。
「フハッ…かかったな。もう逃げらんねーぜ?聖知ちゃん。」
気づいた時には遅く花宮は部屋に隠れていてその部屋で待ち伏せしていたみたいでドアを閉めて鍵をかけた。