第37章 如月家
「……やっぱり同じ声だ…間違いねえ……ていうか…ずいぶんキツイ乱暴な口調だったな…」
「そうですか…多分…何か命令されて探っていたんだと思います…まだマシな方ですよ……直接会えば性格が悪い分…もっと口が荒くなります…」
「なおさら、1人では行かせられねえよ…それに……大丈夫か…?…その…家に行って……辛くねえか……?」
電話を切ると相変わらずの口の悪さにため息をつく。
桐生がなぜ学校にいたのかわからないけど…おそらく祖母の命令だと言うことは理解できた。
笠松先輩が心配しているのは…きっと私が如月家に行って…過去のことで辛い思いをしないか心配しているのだと思い行くのは嫌だけど1人じゃないと思うと嬉しくなり笠松先輩に抱きつく。
「ありがとう…ございます…///…1人じゃないので…大丈夫です…///」
「ッ…//////」
笠松先輩に抱きしめ返されると甘えるように寄り添い…気持ちが落ち着いていき如月家に行く勇気が出る。
ーー午後ーー
笠松先輩と家を出て如月家の屋敷へと向かって歩いていく。
「だいたい…どこら辺にあるんだ…?」
「ここから…歩いて20分くらいです…ちょっと歩きますけど……」
「別に急ぐこともねえんだし…ゆっくり歩けばいいだろ…?」
「…そ…そうですね…///」
手を繋ぎながらデート以来一緒に出かけるのは久しぶりで顔を赤らめてゆっくり歩いていく。
行き先が如月家じゃなければ…もっと嬉しかったけど……
一緒だと…こんなにも心強くなるとは思わず自然と笑みが溢れる。
「確か…ここ曲がって…まっすぐ行ったら着きます…」
曲がり角を曲がると立派な門構えとお城のような豪邸がそびえ立ち学校の敷地内並みに広い庭には整備されたイングリッシュガーデンが広がっており如月と表札が掲げられていた。