第7章 花宮 真
ーーー黄瀬視点ーーー
「いっ…たぁぁ!って…な…何するんすか!」
「うるせえ!人の名前ばっか連呼しやがって…中坊のくせに態度がでけえんだよ!」
「殴ることないじゃないっすか!」
偶然立ち寄った店で桃っちを見つけて話を聞いてるうちに聖知っちはまた笠松(呼び捨てにするっす)のことを話してるみたいだった。
俺の知らないとこで聖知っちは笠松と会ってるみたいで今日という今日は聖知っちに問いただすつもりだったのに…
当の本人がいたら話すものも話せなくなるじゃないっすか…
「大体何で海常の人がここにいるんすか?」
「いちゃ悪いかよ。たまたま居合わせだけだ。」
「………おかしい…」
「そうっすよ!桃っちも何か言ってほしいっすよ!」
「そっちじゃないっ…聖知ちゃん、遅すぎる…」
俺は桃っちにも賛同して貰おうと振り返ると桃っちは難しい表情を浮かべていた。
「聖知ちゃんいつも10分前にはいつも来てるのに…20分たつのにまだ来ない…携帯も連絡来ないし。」
「時間余ってるから昼寝でもしてるんじゃないっすか?」
「きーちゃんと一緒にしないで。ぁ…聖知ちゃん…もうどこにいるの?……ぇ…いまどこ⁉︎」
「桃っち…?」
聖知っちが来ない。
確かに聖知っちは待ち合わせの時少なくとも約束の10分前にはいつも来てるっすよね…
そんなことを考えていると聖知っちから電話が入ったみたいだった。
やっぱり昼寝でもしてたんじゃないっすか…
そうこう思っていると桃っちは席を立ち上がり困惑して驚いた表情を浮かべただ事じゃない様子だった。
「きーちゃん大変っ…聖知ちゃんが…この店に来たときに花宮真と鉢合わせして今、知らない場所に閉じ込められているみたいなの!」
ーー黄瀬視点終了ーー