第7章 花宮 真
ーーー桃井視点ーーー
「ん〜聖知ちゃん、まだ来てないのかな?」
店内をキョロキョロ見渡しても聖知ちゃんの姿はなかった。
「ん…桃っちじゃん…」
「ぁ、きーちゃん!1人?」
「そうっす。モデルの仕事の帰りっす。寒いからなんかあったかい物飲もうと思って。桃っちは1人?」
「私は聖知ちゃんと待ち合わせ。今日聖知ちゃんとうちでお泊まり会するの♪今日は朝まで笠松さんの話で盛り上が「ちょっ…今、笠松さんって…
「へ?」
「何で笠松さんって人が出てくるんすか…」
「だって…聖知ちゃんは……ぁ…なんでもない〜」
「桃っち?何か隠してるっすね…」
きーちゃん。聖知ちゃんの幼馴染で聖知ちゃんのことになると感が鋭くなる。
聖知ちゃんもうすぐ来るし…
どうしよう…
「聖知っちもうすぐ来るっすよね?じゃあ此処で待って聖知っちに聞くっす。」
「ぇ〜きーちゃん聖知ちゃんにちゃんと聞けるの?」
「聞けるっすよ!大体聖知っちもあの笠松さんって人のどこがいいかわからねえっす。ルックスだって俺の方が全然イケてると思わないっすか?」
「聖知ちゃんまだかなぁ…」
「無視………。ほら、笠松さんって人より俺の方がバスケ上手いし、その笠松さんより俺の方が聖知っちのことよく知ってるし断然俺の方が笠松さ「さっきから笠松、笠松うるせえんだよ!」
きーちゃんはいつものように#NAMEちゃんが絡むと自分話を始めちゃた。
きーちゃん、ホント聖知ちゃんが好きなんだなぁ…
私もテツくんにこんな風に愛されてみたいなぁ〜
きーちゃんの話を全然聞き流していて頼んだ紅茶を飲んでいるとグレーの制服を着た男の人がきーちゃんの頭を殴っていた。
それは、私が聖知ちゃんのために笠松さんのことを調べ上げて今日の話のメインでもある笠松さん張本人だった。
ーー桃井視点終了ーー