第36章 ヤキモチと癒やし※
「……顔赤いぞ…」
「ッ…うるせえ…」
聖知の言葉に安心するのも束の間…小林と聖知のやりとりの声が聞こえてきた。
「…ごめんね…?…よく聞こえなかったんだけど……俺のこと…知ってるよね?…聖知ちゃん…俺が…彼女にしてあげるって言ってるんだよ…?」
「あの…初対面だと思いますし……さっきもお伝えしましたけど…付き合っている人がいるので結構です。」
しつけえ奴だなッ……
どんだけ上から目線なんだよッ……
巡回している教師が近くまで来ると本を読んでるふりをして2人の様子を見ると小林が聖知から本を取り上げている様子が見える。
「……そっか…俺のこと知らない女の子に初めて会ったよ…俺…3年の小林賢治。サッカー部の主将で、笠松と同じクラスメイトなんだよ。」
「………あの……本返して下さい。」
「聖知ちゃん…笠松と付き合ってるんだろ?…笠松さっき言ってたよ…?…昼休み一緒じゃなくても寂しくないって……。そんな冷たい奴ほっといて…俺と…」
小林の口から俺の名前が出てくると読んでた本を強く掴み今までで1番イラつくと我慢できずに「おいッ」という森山の制止を聞かずに2人に近づくと小林は受付の机に座り変わらず聖知に話しかけていた。
ーー笠松視点終了ーー