第7章 花宮 真
「聖知ちゃん、その人のこと好きなの??」
「ッえ…ち…違うって…尊敬してるだけなの!」
「ふーん…ねえ…聖知ちゃん、今日1日暇?」
「え…ひ…暇だけど…?」
「じゃあ、お泊まり会やろ!お互いに恋バナしようよ!」
「だ…だから…好きじゃないって…」
笠松さんの話を少しするとさつきちゃんはもっとくわしく聞きたいのか嬉しそうにスキップしていた。
「じゃあ、聖知ちゃん16時に待ち合わせ場所でね!」
あれから話をはぐらかそうとしたけどさつきちゃんは笠松さんの話に興味津々でさつきちゃんとお泊まり会をすることになった。
「さてと……」
家にもどり泊まりにいく準備を終えると携帯の着信音が鳴り響いた。
知らない番号だった。
「もしもし。」
「…………」
「もしもし?」
相手は無言のまま何も言わず切れた。
「間違い電話?」
この時私はただの間違い電話だと思い特に気にしていなかった。
自分に忍び寄る魔の手に…この時は気づかなかった。
約束の時間間近になるとさつきちゃんとの待ち合わせ場所へ私は向かって行った。
「いらっしゃいませー」
カフェで待ち合わせをしていてさつきちゃんはまだ来てないようだった。
「よう…久しぶりだな。」
「………」
この声は……
忘れるはずもない。
花宮 真。
私が店内をキョロキョロ見渡していると花宮は私にすぐに気づいたようで入口近くの席に座っていた。