第33章 娘と父親
「あと…聖知……俺は…別れるつもりはねーからな……俺は…遊びとか中途半端な気持ちで付き合ってるわけじゃねえ……」
「私も…別れたくない……側にいたいですッ…」
「ッ…///」
笠松先輩に優しく抱きしめられて「別れるつもりはない」と言いとギュッと絶対離さないように強く抱きしめられ、その気持ちに答えるように相手に甘えるように寄り添う。
「…腫れおさまったな…」
「ッ…んッ…///」
氷を退けると頬の腫れは引いたようで頬に優しく触れられると抱きしめたまま優しく口付けられる。唇が離れると笠松先輩は抱きしめながらゆっくりとこれからのことを話始めた。
「別れろって…言われるのは…
たぶん、聖知を…
アメリカに連れて行きたいからだろ……
でも…根本的な理由は…
……信用ねえからだろうな…
まぁ……いきなり久しぶりに帰ってきて…
見も知らぬ男がいたら当たり前だけどな………
だから………話……させてくれねえか…2人で…」
「話って……父と……ですか…?
そ…そこまでしなくても…ッ…
…話なら…私がッ……」
「でも…聞いてもらえなかったんだろ…
瑛一さんからすれば……
聖知が一緒だと冷静に話せない…ていうか…
身構えるっていうか……だから……
2人で話させてくれねえか……
俺は…このまま…離れることだけはしたくねえ…」
「でもッ……」
「言っただろ……
…もう1人で抱え込む必要ねえって……
冷静に話するつもりだから…心配すんな。
だから会う約束だけ取り付けてくれねえか…?」
「……わかりました……」
「そんな心配そうな顔すんなって…大丈夫だ。」
笠松先輩はお父さんと2人で話をすると言いだして止めても意思が固いようだった。
私が心配そうな表情を浮かべているとゆっくり離して優しく頭を撫でて心配かけまいとして優しい表情を浮かべていた。
その後、夜遅いので笠松先輩はマンションまで送り届けてくれて約束が取り付け出来たら連絡することにした。
帰る時も不安そうな顔を私がしていたのか…優しく抱きしめてくれて頭をポンポンと撫でマンションから帰っていった。