第29章 喧嘩
ふと…聖知を見ると涙目で俺の服を握りしめてこんな夜更けに今更ながら密着してることに気づき、1週間ぶりに聖知に触れられてキスしたい衝動にかられた。
今…こんな状態で言うのは間違っていると思うが……俺は聖知を離して優しく聞くとショックを答えが受けるものだった。
「………嫌です…」
さっきの拒絶もきつかったが、キスを拒絶されて正直落ち込んだ。
しょうがない事だと割り切ろうとすると聖知が俺に再び抱きついてさっきと同じように密着するように俺の服を握りしめている。
ッ……なんだッ……嫌……なんじゃないのか……
俺は女心がわからずにいると聖知から耳を疑うようなことが聞こえてきた。
「ッ……あの時の…私の話…聞いてくれるなら……何されても…いいです…//」
突然の言葉に顔を熱くなるのを感じる。
何されてもって…///…ぜってぇ…わかってないだろッ…///
それとも…わかって…言ってんのか…///
聖知から寂しそうな表情で「話…もう…聞きたくないですか…」って言われると俺は聖知を優しく抱きしめる。
「ッ…聞きたいに決まってるだろッ……こんどはちゃんと聞く……さっきの約束…忘れんなよ…」
そう話すと聖知が俺に寄り添って甘えているのを見て優しく髪を撫でてしばらくの間抱きしめ合い、仲直りができたことに安堵した。
「とりあえず…今日は遅ぇし…明日、テストで午前中で終わるからその時に聞いてもいいか…?」
「はい…もしかしたら…話長くなるかもしれませんけど…大丈夫ですか?」
「当たり前だろ……明日…俺の家、みんな旅行行ってていねえし…俺の家でもいいか…?」
「え……いいんですか…?」
「あぁ…あんま綺麗な部屋じゃねえけどな…」
明日学校帰りに聖知と話す約束をしてさっきの「何されてもいい」という言葉の真意を探るように家に誘うが警戒するわけでもなく家に行く事を聖知は笑顔で了承する。
疑うって事…知らなさすぎて…
逆に心配になるくらいだ……
その日は、聖知をマンションまで送り届けて帰路に着いた。
ーー笠松視点終了ーー