第5章 図書館
「でも…笠松さんらしいですね。それじゃあ…私はそろそろ「聖知っち?聖知っち‼︎探したっすよー‼︎」
席を立とうとすると黄瀬が図書館にも関わらずフリースペースの方へ走ってくる。
「…なんでここにいるの…」
「モデルの仕事が早く終わったからここに来れば聖知っちに会えると思ったすよ。そんなことよりさっき花宮真に会ったす。聖知っち…何もされてないっすか?…あいつ…さっき……誰っすか…この人たち…」
私に近づくと花宮と鉢合わせしたみたいで私の両肩に手を置いて私の安否を確かると笠松さんたちに目がいき怪訝そうに見つめる。
「私は大丈夫。その花宮さんから助けてもらったの。海常高校の笠松さんと森山さん。」
「…ふーん……少し早いけど挨拶になるっすね。俺は、帝光中三年黄瀬涼太っす。まだ仮っすけど海常高校に入る予定っす。それと…聖知っちがお世話になったみたいっすね…でも…それをエサにちょっかい出されるのは心外っすね…」
「ちょ…涼太!そんな言い方…」
「ほら…帰るっす。あんま心配かけちゃダメっすよ?なんなら明日の部活休んでどっか行かないっすか?」
「………ッ」
「うるせえよ。チャラ僧が!」
涼太は海常と聞くと冷めた目つきで笠松さんたちを見てお礼を言うどころか上から目線で冷めた表情で話始める。
それどころか、涼太は明日の部活を休むとまで言い出して私はすごく胸が痛み涼太に言い返す言葉を探しているとさっきよりも不機嫌そうな表情を浮かべた笠松さんが涼太に言い返していた。