第28章 練習試合
ーー誠凛視点ーー
「うわ…流石…強豪校…レベルが違う…」
「なんか…広すぎて…体育館も多いし…どっち行ったらいいんだ…?」
「あ、ちょっと待って、海常のマネージャーの女の子が道案内してくれるみたいだから…」
海常高校に着くとあまりの設備の凄さに伊月、日向が正門を潜ろうとすると監督である相田リコが引き止める。
「あ…お待たせしました…誠凛高校バスケ部の方ですか?マネージャーの水瀬と言います。体育館までご案内しますね。」
既に待たせてしまったと思い聖知が駆け寄り笑顔で話しかける。
「(え…めっちゃ可愛くない///!?)」
「(めっちゃスタイルいいし…か…彼氏とかいんのかな…///)」
「(海常羨ましすぎるッ…///)」
伊月、降旗、小金井が聖知を見て心の内を叫んでいた。
他のメンバーが話しかけにくい雰囲気が流れるのか沈黙を破ったのが1人。
「聖知さん、お久しぶりです。」
「あ…テツ君、久しぶり…元気だった?」
「(!?!?!?!?!?)」
誠凛メンバー全員の視線がテツ君こと黒子テツヤに視線が集まる。
「く…黒子ッ!?知り合いなの!?」
「元帝光中バスケ部でマネージャーをしてくれていた水瀬聖知さんと言います。中学卒業以来ですね…」
「そうだね……とりあえず、こちらにどうぞ…」
体育館までの道のりを歩こうとするとある人物が前に立ちはだかる。
「なぁ…お前……俺と…どっかで会ったことね?」
誠凛のエースである火神大我が初対面かもしれない相手を指差してお前呼ばわりで聖知を見下ろしていた。