第28章 練習試合
ーー放課後 第一体育館ーー
「では、迎えに行ってきます。」
「お…おう…」
「あ、俺も行く「お前は準備とかあんだろうがッ…!」」
部活が始まり、到着予定時間になると正門前まで迎えに行くため体育館を出ようとすると涼太が一緒に行こうとすると笠松先輩に止められていた。
そのまま涼太を無視して正門前まで向かう。
ーー笠松視点ーー
「…ちょっとくらいいいじゃないっすか…黒子っちにせっかく会えるのに…」
「その黒子って…そんなに強いのか……」
「強いとか強くないとかそういう問題じゃないっすよ…試合したらわかるっす…それに……」
「?」
「内緒っすけど…黒子っちの初恋の相手って実は聖知っちなんっすよね…」
「ッ…!」
「久しぶりに会ったらなんとやらとか言うじゃないっすか…前に振り切ったって聞いたっすけど実際はどうか…わかんないっすね……」
「おい…試合前にくだらねえこと言ってんじゃねえよ!」
「痛ッ!…せっかく教えてあげたのにッ…!」
「うっせえッ…!!」
俺は聖知と一緒に体育館を出ようとした黄瀬をシバいた。
黄瀬からも黒子テツヤという名前が出てきてそんなに重要視する選手なら聞き覚えくらいあると思うがまったく聞いたことがない。
そんな黄瀬から、黒子と呼ばれる選手の初恋相手が聖知だと聞き、内心穏やかでないものの、昼休みの聖知の言葉を思い出してなんとか冷静でいられた。
「ッ…///……わ…私が…好きなのはッ……そのッ…ゆ…幸男さんッ…だけですッ…なので…気にしないでくださいッ///」
「ッ……///」
「笠松…何赤くなってんだ…?」
「Σッ…うっせえッ…!…練習試合だからって気ぃぬくなよッ…!」
俺は昼休みの事を思い出し自然と顔が赤くなると森山に見られていて隠すように準備を始めた。
ーー笠松視点終了ーー