第28章 練習試合
「たぶんないと思うっすけど……もし笠松先輩が浮気とか泣かすようなことしたら…まず俺に言って欲しいっす…」
「…何言ってんの…笠松先輩はそんなことしないよ…」
学校につくと笠松先輩はすでに体育館で練習してて私は準備をしに女子更衣室へと入っていった。
ーー黄瀬視点ーー
「笠松先輩…おはようっす…」
「おう…珍しく早いじゃねーか…」
「笠松先輩に話したいことがあって……俺…聖知っちのことは…潔く諦めることにしたっす……だから…笠松先輩に言っておきたいことがあって。」
「そうか……俺があんま…とやかく言えねーけど…お前が振り切ったならそれでいいんじゃねーか……言いたいことってなんだよ…」
「俺が聖知っちを諦めるのは相手が笠松先輩だからっす……笠松先輩ならないと思うっすけど……万が一…聖知っちを泣かせたり、裏切るようなことするなら…俺……その時は容赦しないっすから……そのことだけは…覚えといて欲しいっす…」
「あ゛ッ!?…お前ッ…
誰に向かって口聞いてんだッ!?
俺がそんなことするわけねえだろッ!!
一丁前な口叩いてんじゃねーよ!!」
俺は、早めに体育館に行くと笠松先輩が練習をしていて聖知っちの名前を出すと手を止め話を聞いてくれた。
聖知っちのことを笠松先輩に伝えるとすぐに青筋立てて眉間に皺を寄せ背中や顔を蹴り飛ばされてシバかれた。
「痛いじゃないっすか!殴らなくてもいいじゃないっすか!
…もしもの話っすよ!」
「もしもでも、そんな話ねえよ!…それに…お前…聖知に…あんまり心配させるような行動を取るんじゃねえ!悩ましてんじゃねーよ!」
「…それなら大丈夫っすよ…聖知っちとは朝ちゃんと話しして分かり合えたっすから…ちなみにもし笠松先輩が浮気したら一番に「しねえッて言ってんだろ!」」
笠松先輩が聖知っちのことを名前で呼んでるのを聞いて2人はうまくいってるんだなと改めて思った。
笠松先輩から聖知っちが悩んでたことを聞くと本当に見透かされていたと感じ、聖知っちとはわだかまりがなくなったことを話すと笠松先輩も安堵している様子で、浮気の話をするとまた背中を蹴られてしばかれた。
ーー黄瀬視点終了ーー