第27章 放課後デート
ーー笠松視点ーー
唇を離して聖知を見ると顔を真っ赤にさせて口元を押さえて俺から顔をそらしていた。
ッ…やりすぎたか…?
やっぱり早かったかて…と思っても、
聖知が夕陽ではしゃいでる姿が可愛く…
しかも俺の腕に抱きついてきた時に……ッ……
む…胸が…当たって…て…//////
我慢できずに…やってしまった……
「ッ…///い…嫌じゃ…ないですッ///ただ…笠松先輩が…こういうキスすると…思わなくて…///
とりあえず…嫌じゃなかったみたいで聖知を抱きしめて安堵したが…
聖知にとって俺は善人かなんかに見えてんのか?
俺だって…男だぞ…
好きな女に触れたくない奴なんていねえだろ…
「…聖知…って…呼んでいいよな…」
咄嗟に呼び捨てで呼んでしまった時、聖知は恥ずかしそうな表情を浮かべていて呼び慣れてないからか…顔を赤らめていた。
呼び捨てで呼んでいいと返事をもらうと俺のことも名前で呼ぶよう伝えると急に焦り出した。
なんで呼べねえんだよ…
黄瀬のことは呼び捨てで呼んでるじゃねーか…
聖知と付き合ってから黄瀬のことを涼太と呼ぶ聖知に俺は内心ずっとモヤモヤしていた。
呼び捨てが恥ずかしいのか、ある一言が俺の耳に入った。
「ゆ…ゆきちゃんとか…じゃ…ダ…ダメですよね…?」
ダメに決まってんだろッ…///
女みてえな名前で呼ぶくらいなら呼び捨てのほうがまだマシだッ…///
俺は半分本気で、眉をピクリと動かして、脅迫めいたように顔を近づけて言った。
「………もう一回……キスしてやろうか……」
「じょ…冗談ですッ…!///じゃあ……その…ゅ…ゆ…幸男さん…では…どうですか…?」
聖知は直ぐに冗談と言い違う名前を出してきた。
そんなにすぐ否定されると…嫌なのか…と思う反面「幸男さん」と聞くと聖知が名前を呼ぶのを想像して直ぐに聞きたくなってくる。