第27章 放課後デート
「…聖知…って…呼んでいいよな…」
「へッ…は…はい…///」
「…2人の時だけ…俺の事も名前で呼べよ…」
「えッ…そ…それはッ…流石にッ…///」
「黄瀬は呼び捨てで呼べて…俺は呼べねえのかよ……」
「ッ…で…でも…ッ…なんて呼べば……」
「呼び捨てでいいだろ?」
「で…でも…///…呼び捨てはちょっとッ…ゆ…ゆきちゃんとか…じゃ…ダ…ダメですよね…?」
「………もう一回……キスしてやろうか……」
「じょ…冗談ですッ…!///じゃあ……その…ゅ…ゆ…幸男さん…では…どうですか…?」
名前で呼ばれるとドキドキして胸が高鳴りお互いに名前で呼び合う話になると呼び捨てでなんて呼べるはずもなく、恐る恐るゆきちゃんと冗談でいうと眉をピクリと動かし不機嫌そうに笠松先輩の顔が近づいてきて慌てて弁解する。
笠松先輩は私の提案に抱きしめるのをやめて真剣な表情で見つめて言った。
「じゃあ…呼んでみろよ…」
「ぇッ…///ッ……そのッ…///
ゅッ…ゆッ…幸男さん…ッ…///」
「……ッ…///……聖知……
好きだ……///」
私は初めて呼ぶ名前に慣れていないのと恥ずかしく顔を赤らめながらやっとの思いで名前を呼ぶと、笠松先輩も私の名前を呼んでくれ優しく抱きしめてくれた。
耳元で「好きだ」と囁やかれると幸せな気持ちになり笠松先輩の胸板に寄り添い夕陽が沈むまで抱きしめあっていた。