第5章 図書館
ーーー笠松視点ーーー
部活が休みでテストも近いことで森山と都内の図書館まで勉強をしに来ていた。
「おい、笠松…見たか?」
「なにがだよ」
「あの席に座っている子…きっと俺の運命の人だ。」
「またかよ…勉強しに来たんだろ…集中しろ。」
俺は図書館ということもあり参考書をまるめて軽く森山をしばいた。
勉強しに行こうと誘ったくせに全然集中できねぇ…
とにかく、森山を無視して俺は苦手な古文の課題に取り掛かった。
「笠松…」
「しつけえな…また、運命の子がきたんだろ?」
「いや…あの子…たしか前に見学に来た子じゃないか?」
「ぁ?……ッ…///」
また、女でも見て楽しんでると思い俺はため息をつきながら顔をあげると水瀬がいた。
「たしか…名前は聖知ちゃんだったよな?」
「なんで知って…盗み聞きしてやがったな⁉︎」
「笠松…ナンパしに行こう」
「やめろ。誰かと…いるかもしれないだろ?」
俺は今にもナンパに行きそうな森山を引っ張り引き止めていた。
「1人で入ってきたから大丈夫だ。」
「だからやめろって…ッ……挨拶だけだからな…。」
俺は森山が引かないのに観念し挨拶だけ話しかけようと思い水瀬のいる本棚まで近づいた。
「フハッ…お前、頭いいくせに学習能力ねえ女だなぁ?俺がタダでやると思ってんのか?」
水瀬のいる本棚まで行くと同時に聞き慣れた声が聞こえた
あいつはたしか無冠の…花宮真…
そう考えてる間に花宮が無理に水瀬にキスしようとしているのを見て考えるよりも身体が勝手に動いていた。
ーー笠松視点終了ーー