第26章 失恋
ーー黄瀬視点ーー
ーー帰り道 16:30ーー
「私ね……やっと気づいたんだけど……
……笠松先輩のことが好きなの…」
はぁ………思ったよりショックっていうか……
失恋なんて…経験するなんて…思わなかった…
聖知っちの前ではカッコ良く諦めたように見せたけど……
そう簡単には割り切れなかった…
小さい頃から…好きだったし……
この気持ちをどうしたらいいかなんて…
わからない……
俺は部活が休みだったことに安堵して仕事も休みだったこともあり、適当に街をブラブラ歩いていた。
「あれ…黄瀬君…?」
公園に入ると懐かしい元チームメイトである黒子っちに久しぶりに再開した。
「黒子っち。久しぶりっすね!」
「そうですね。元気でしたか?」
「元気って…言いたいっすけど今はあんまし…って感じっすね…」
「何か…あったんですか…?」
俺は近くのベンチで再会した黒子っちと喋っていると聖知っちのことが頭をよぎり苦笑いを浮かべる。
俺は、1人でクヨクヨ悩むよりも黒子っちに聖知っちに振られた話をした。バスケ部の先輩のことを好きなり2人が付き合うようになった話、全然聖知っちのことを見ていなくて気落ちしている話。
これから聖知っちとどう向き合ったらいいか…
なんか…話したら…少し…スッキリしたっすね……