第25章 調査と報告
ーー3-A組ーー
ーー笠松視点ーー
「笠松…聖知ちゃんのことで…聞きたいことがある…」
「…いきなり…なんだよ……」
「…昨日……告白してどうなった?」
「Σッ…はぁッ…⁉︎…なんで知ッ…///!
し…してねえよッ…へ…変なこと言うなッ…!」
「しらばっくれても無駄だぞ…たしか…中学の時からずっと好き「Σッ…なッ…何でメモしてんだよッ…!」」
朝練が終わってから森山と教室に行き席に座ると唐突に水瀬の話になりなぜか俺が水瀬に告白したことまで知ってやがった。
しかも海常高校の生徒手帳を開くと俺の告白した内容を事細かに書いていて俺は森山の生徒手帳をひったくった。
「で…どうだったんだ?」
「かッ…関係ねぇだろッ…ッ…てかいつから聞いてたんだよッ…」
「残念ながらその後好みの女の子がいて、追いかけたからそこしか聞いてなくてなぁ…」
「しょうもないことしてんじゃねぇよッ…!
どッ…どっちでもいいだろッ…」
俺は告白文が書かれているところだけ破り森山に生徒手帳を返す。
ここで認めたらぜってぇ毎日いじられる…
ぜってぇ…教えねえッ…!
俺は頑なに話そうとしないのを見て森山がスマホを取り出す。
「じゃあ…聖知ちゃんに聞こうかな…」
「Σばッ…馬鹿ッ!…ッ……つ…付き合う…ことになったッ……」
「え…マジか…聖知ちゃん、なんてOKしたんだ?」
「お前に言うわけねえだろッ……
間違っても絶対に水瀬に聞くなよッ……」
「うーん…今後の参考のために聞きたいんだけどなぁ…」
「ぜってえ言わねえからな!つーか何の参考にすんだよ!」
俺は森山のスマホを掴み水瀬に連絡するのを止めると今度は水瀬の返事の内容まで聞いてきた。
あんなに一生懸命に…
話してくれたことを…誰が話すかッ…
昨日の公園での告白したシーンが頭の脳裏に思い出し本当に夢じゃないと
改めて認識する。
だからか…後ろに見知らぬ男が立っているなんて全然気がつかなかった。
「楽しそうなお話ですね…ですが…そろそろ授業が始まりますので席に着いてくださいね?」