第23章 挑発と過去
「……あれ…?」
シャワーを浴びて浴室から出るとバスタオルを巻いて髪をタオルで拭いているとスマホに着信があることに気づいた。
「…笠松先輩…?」
スマホには着信が5件来ており急ぎの要件だと思いその場で掛け直した。
「水瀬ッ…今どこだ⁉︎」
「え…部屋…です…けど…」
「じゃあ…何で出ねえんだッ……」
「え…!…戻って来たんですか!…ちょっと…今すぐは…出れなくて…」
「ッ…なんかあったのかッ…」
「えと…今…お…「悪いが…入るぞッ…」」
笠松先輩に電話をかけると、焦ったように早口で電話で話をして今扉の前にいることがわかり今の自分のタオル1枚では出ることができずお風呂に入ってることを伝えようとすると笠松先輩の声と共にドアが開く音が聞こえる。
「へ…ちょッ…///
か…笠松先輩…⁉︎
い…今は出れないので外にッ…!」
「水瀬…何かッ…!!
ッ…//////!?」
「ッ//////
でッ…出てってくださいッ…!//////」
「ッ……///…わ…悪いッ…ッ!」
自分の今の格好だけは見られるわけにはいかないと思い
電話じゃなくて叫ぶように言うと脱衣所とお風呂の部屋のドアが開きバスタオル姿を見られてしまいほとんど裸を見られたと同じでドアを勢いよく閉める。
「笠松先輩……え…だ…大丈夫ですかッ…⁉︎」
髪は乾かす暇がなくクリップでまとめて部屋着に着替えて出てくると笠松先輩は鼻血を出していた。
「ッ…お前なッ…風呂入ってんなら先に言えよッ//////」
「言おうとしたら…笠松先輩が入って来たからッ…」
慌ててティッシュを持ってきて笠松先輩に渡すと、笠松先輩は顔を真っ赤にしてティッシュで鼻血を拭う。