第23章 挑発と過去
「気安く呼ぶなッ…!
…お前のやったことで…
どんだけ傷つけてんのかわかってんのかッ!」
「なんだよ…あんなの…
全中の時に比べれば些細なことだろ…
まぁ…あの様子なら…
少しは2年前のトラウマ引き出せてたかもな…」
「ッ…全中…どういうことだ……お前…廃ビルにいた時も同じ事ッ……」
「ぁ…?…フハッ…傑作だな…お前…
あの女とデキてんのに何も知らねえのかよ…
ッ…離せよッ!」
俺は水瀬の名前が出ると怒りが沸騰するように花宮の胸ぐらを掴んで怒鳴るように叫ぶと花宮自身は動じる事なく中学時代の全中の話を出してきた。
水瀬が花宮に廃ビルで襲われた時も同じことを言っていた…
あの時の怯え方は尋常じゃなかった…
今回だって……水瀬はこいつに対して尋常ではない恐怖を感じている…
花宮は俺を馬鹿にしたように笑うと俺を突き飛ばして手で振り払われる。
「まぁ…言えるわけねえよな……
…特にお前にだけはな…」
「ッ…!…お前ッ…!」
「当時…中2の割にはイイ身体してたなぁ…
怯えて泣いてる顔見ながら抱くのが最高だったぜ…」
「ッ……花宮ッ…お前ッ…!」
花宮は歩き出し俺とすれ違う様に悪魔が囁くように言うと…
俺は怒りで頭がどうにかなりそうで拳を握りしめ、花宮を殺すくらいの目つきで睨みつけた。
水瀬があそこまで…
…なぜ怯えているのか…
……やっとわかった……
こんな奴にッ……