第22章 初デート (告白と波紋)
「はぁ……バックアップ取ってて良かった……
でも…なんで…私が携帯壊されていたこと知ってたんですか…?」
「壊れた携帯と水瀬がつけてた髪留めが落ちてたからな…」
「あ…そういえば…あの時…」
手を引かれて携帯ショップにつくとカウンターで手続きを済ませると携帯を受け取った。笠松先輩がなぜ携帯が壊されていたのを知っていたのか疑問で尋ねると突き飛ばされた時に壊れた事を思い出した。
「…花宮に……何されたんだ……髪留めが壊れるなんて…よっぽどの事だろ…」
「そ…それは……言いたく…ない…です…」
私は話すと笠松先輩を心配させるだけだと思い、それに……笠松先輩にだけは知られたくなく話をしなかった。
「……俺…水瀬に前に言ったよな……
力になるって…
1人で抱え込むな……俺がいるだろ…
もっと俺に頼れよ…」
「ッ……///
……笠松先輩の……そういうとこ…
ッ…ず…ずるいです…///」
「Σはッ…な…何でだよ…」
笠松先輩は再び手を繋ぐと真剣な表情で見つめて頭をポンポンと撫でる。
私は再び顔が熱くなる感じがして照れた顔を隠すように目線を逸らす。
「聞いてて…あまり…いい話では…ないですよ…」
「あぁ……構わねえよ…」
「じゃあ…もう遅いので…私のマンションで話してもいいですか…?」
私は話を他には誰にも聞かれたくなくて、笠松先輩の手を握り返して聞くと笠松先輩は顔を真っ赤にしていた。