第4章 負けんな
「す…少しは元気でた…か?」
「え…?」
「今日も泣いてただろ……なんかあったのかよ…」
「……ッ…」
「別に無理しなくていい。は…話したくなったら話せばいい。」
「…いえ…ただ…羨ましくなって…海常高校のチームがまとまっていてすごく…いいチームだと思います。でも…」
笠松さんに私が何か問題を抱え込んでいるのを悟られて一気に涙がまた溢れて泣きながら帝光中のバスケ部の現状について話をした。
笠松さんは私が少しづつ話すのを黙って聞いてくれて私が話し終わると頭を優しく撫でてくれた。
「…え?」
「ずっとチームを支えてきたんだろ?それが部の方針なら仕方ねえが俺はお前がやってきたことは無駄じゃないと思うぞ。いつかそいつらもわかる時がくるはずだ。だから、負けんな。」
「…………」
「…ッ…わ…悪りぃッ⁉︎」
笠松さんは私の頭を撫でながら元気づけてくれるように励ましてくれた。
私は笠松さんに見とれていて笠松さんは慌てて撫でていた頭を離していた。
「ありがとうございます…笠松さんって優しいんですね…」
「そ…そんなことねえよ…」
「私、頑張ります。負けないよう頑張ります。」
笠松さんの励ましによって元気をもらった気がして私は笠松さんの両手を握りお礼を言った。