第21章 初デート 後編※
「水瀬…後ろにいろ…」
「おい、毎度毎度邪魔ばっかりしやがって……なんて言うわけねぇだろバァカ。お前が来るなんて想定済なんだよ…3人相手に逃げられれると思ってんのか?」
「言いたいことはそれだけか?女相手に3人がかりで恥ずかしくねえのか?前にも警告したはずだ…水瀬には近づくなってな。」
笠松先輩は私を花宮から遠ざけようとして後ろに隠しすと拳を強く握り青筋立てて怒っている様子が私から見てもわかった。
「(水瀬…俺が合図したら走れ…)」
笠松先輩は花宮を睨みつけると私にしか聞こえない声で話した…
「知るかよ…お前に関係ねえだろ…今その女渡せば許してやるよ。」
「ッ…そんなこと…するわけねえだろ!ふざけてんのか!」
笠松先輩は花宮の言葉に苛立ち花宮を睨みつけると笠松先輩は私に指示をだした。
「ッ……」
正直どこに通じてるかわからず暗い裏路地を走っていった。
私の後ろを追いかけるように笠松先輩も走ってくる。
「おい、俺はA地点、原はB地点、ザキはC地点へ向かえ。」
「「りょうかい!」」
「ッ…!」
「だから無駄だって言っただろ…馬鹿が」
「水瀬…こっちだ。」
「ッチッ…!…笠松ッ…!…テメェ…ッ…」
笠松先輩の言う通りに走っていくと広い裏路地に出て花宮が待ち伏せしていた。花宮が私を捕らえようとする前に笠松先輩は私の手を強く引き狭い道を何通りも通りながら表通りまで走っていく。
待ち伏せも考えられていたので正規のルートより途中障害物などが多い道を強引に通って表通りを抜けると笠松先輩も私も服が汚れてしまった。