第20章 初デート 前編
「なんか…人多くなってきましたね?」
「ん…あぁ…何かイベントでもあんのか?こっちなら空いてそうだな…」
笠松先輩と遊歩道を歩いていると人だかりが多くなってきていて表通りまで戻っていく。
空いていた道を通ると遊歩道以上に人が密集していて手を繋がないと迷子になりそうなくらい混んでいた。
ーー笠松視点ーー
すげえ…人混みだな…
手繋がねえとはぐれそうなくらい混んでいた。
ッ…///
俺は手を繋ごうか悩んでたが、繋ぐことを考えると顔に熱が集まり繋ぐことをしなかった。
この時繋いでいれば良かったと後で…後悔した…
繋いでいれば水瀬を危ない目に遭わさずに済んだかもしれねぇ…
ーー笠松視点終了ーー
「水瀬…はぐれるなよ…うぉッ…なんだ!?」
「わかり…ッ…Σえッ…⁉︎」
私は笠松先輩の後についていくと目の前のビルから恐らく有名人であろう人が出てきて一斉に人が押し寄せて笠松先輩と離れてしまった。
「ッ…びっくりした……あれ…?笠松先輩…いない……」
有名人が移動するごとに人混みも移動してその場で笠松先輩をキョロキョロと辺りを見渡して探すが見当たらず人の少なそうな路地の入り口でスマホを出し連絡しようとした時私は背後からのびてくる手に気づかなかった…