第19章 決着
ーー海常高校 バスケ部 体育館ーー
「お疲れ様です!」
「あ、聖知ちゃん!聞いてよ…今日笠松が数学の授業中によそ見しててッ!」
「ッ…余計なこと言うんじゃねえッ!!」
「…???…あれ…涼太は…まだ来てないんですか…?」
「黄瀬はいいんだ…確か……教師に呼び出されて今職員室にいる。」
「…そうですか…」
教室の掃除が終わると体育館へ向かうと既に笠松先輩と森山先輩がいた。
授業中の話を森山先輩がしようとすると笠松先輩は慌てて森山先輩を殴って止めていた。
…???
よくわからないまま、体育館を見渡すと先に行くと言っていた涼太の姿がなかった。
先生に呼び出されたって…何かしたんだろうか……
今日の涼太の様子はとても呼び出されるようなことはしたと思えなかったが練習がスタートされバスケに集中した。
ーー黄瀬視点ーー
「ぁ…が…るい…ッ!
あの女が悪いのよ!!いつもいつもッ!!涼太にくっついて!!
幼馴染の分際で…!あんなブスどこがいいのよ!!
涼太は騙されてるのよ!どうせ影では男と遊んでるんでしょ!
汚らわしい女から私は涼太をッ…!」
「……それ以上………侮辱するなら…女でも容赦しないっすよ…!」
「ッ……!」
俺のファンの子が本性を表すように聖知っちの悪口を喚き出した。
やっと本性現したって言いたいっすけど……
聖知っちを侮辱する内容ばかりで…
俺は苛立ち今にも古い建物に拳をぶつけると女共はビクついて怯えている様子だった。
聖知っちは……
話し合いで解決して欲しかったみたいっすけど…
優しすぎる……だから…今ままで誰にも言えなかった……
大人しくしてるんなら…正直…厳重注意で済ませようかと思ったっすけど…
もうどうでもいいっすわ…
ーー黄瀬視点終了ーー