第18章 許さない
ーー海常高校 通学路ーー
3人での話し合いの後、涼太は「聖知っちは何も心配しなくていいっすよ」って言ってたけど……
「……涼太…昨日、何とかするって言ってたけど…」
「大丈夫、聖知っちは気にしないで。…もう、嫌な思いはさせないっすから…」
「……涼太…お願いだから…危ないことはしないでね…?」
「…え?」
「確かに毎日辛かったけど……ファンの子たちは涼太を大事に思ってるから…そういう行動しちゃったんだと思うし…」
「……考えとくっす。」
涼太はいつも通り変わりなく登校していたけど心配な要素があった。
嫌がらせを受けて何度も怪我をさせられたり、大怪我を負わされる事態になるようなことをたくさんされそうになったけど…
涼太が私のせいでファンの子に嫌われるようなことをすると、涼太まで印象が悪くなってしまうんじゃないかと心配していた。
できれば穏便に済ませて欲しい…
そんな思いをしながら私と涼太は海常高校へと足を運ばせた。
この時の私の考えが甘いものだと後で知ることになるとはこの時は思っていなかった。