第2章 愛しい人 (↑晃牙side)
「きょうはあんずのじょうちゃんが、
わがはいたちを
ぷろでゅーすしてくれるときいておる。
いつものばしょにしゅうごうじゃ。」
スマホ慣れしてない吸血鬼ヤロ〜から連絡がきた。
あんず って… あいつか…
1人で大丈夫なのかよ。
tricksterの連中もいねぇしよぅ、
まぁ、隣のクラスだし
俺様と一緒に行ってやるくらいなら…
「おい、あんず一緒に…
……って、アドニスもいんのか。」
そういえば、どっちも2-Aじゃねーか。
ったくよぉ、俺様はいらねぇじゃねーか。
と、思ったけどよぉ
部室に入って早々、
羽風……先輩がコイツに近づこうとするから、
やっぱり俺様は必要だったな…
アドニスが前を遮ったから、
反射的に後ろをと思ったからよぉ、
気がついたらコイツに抱きついて…
俺様はよく鼻が効くから、
コイツは特に香水とかも付けてなくてーー
「大神くん…」
すっげー小さい声で言われてよぉ、
明星の所に行った時の
ワナワナしてんの思い出しちまって、
スグに離したけどな。
俺様にビクついてたのかよ…
「悪かったな…」