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1匹狼な君と

第1章 優しい人 (あんずside)


授業が終わった休み時間

みんな疲れているからか、授業が終わったというのにグッタリしていて、あまり動こうとしない。



それは私も同じでーー

机に伏せて目を閉じていた。
少しは楽になれるかな…



「ねぇねぇ、あんず!聞いてよ!」

今のクラスの雰囲気には合わない楽しそうな声。
目を閉じているのにキラキラしているのがわかる。
声の主はすぐにわかり
ああ…と思いながら目を開け、顔をあげると


「昨日ね!大吉の散歩に行ったんだけど、そしたらウッキ〜が走っててさ〜
何か急いでるのかと思って追ってみたら、
全然止まらなくてさ〜
よく考えたらジャージ着てたし、
体力作りの為の走り込みだったと思うんだよね〜
あんずはどう思う〜?」


ニコニコしながら話してくれたのはやっぱりスバルくんだった。


「ちょっと!?僕の事見てたなら言ってよ〜!!
みんなに聞こえるように言わないでよ!
秘密にしていたかったのに…」


真くんが驚いた顔をしてこちらに向かってくる。


「え〜 俺達、仲間だよ?
ウッキ〜だけ、隠し事とか良くないじゃん?」

「え!?隠し事!?
そんなつもりはなかったんだけど…」


2人の漫才のような、明るい会話が始まっていく。
いずれにせよ、真くんは家に帰っても体力作りをしていて…

私もみんなの為に負けていられない…
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