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STORY

第3章 Love Distance


「楽。何か嬉しそうだね」

起き上がれない大和を置いて仕事に来ていた楽に、龍之介が話しかける。

「そうか?」

と言いつつ、少しばかりニヤける楽。
そこに龍之介のスマホが受信音を告げる。

「壮五くんだ」

壮五からのラビチャを開く龍之介。

"十さんっ大変です!大和さんが帰ってこないんです。連絡もないしスマホも繋がらなくて・・・"

「えっ?大和くんが帰って来てない!?」

その言葉に、楽はもちろん、雑誌を読んでいた天も反応する。

「・・・どうして龍に連絡するの?」

天は呆れたように雑誌を閉じて言う。

「確かに・・・」

困り顔で楽も同意する。

「前に困ったことあったら何でも言っておいでって言ったからかなぁ…」

天には壮五と付き合ってると知られていないと思っている龍は誤魔化す。

「けど、二階堂大和が帰って来ないって龍に言うのもおかしな話だよね?ボク達はグループ違うんだから。それに二階堂大和も大人なんだし、IDOLiSH7は過保護なの?」
「天、そんな言い方・・・」
「それとも何?龍と逢坂壮五は特別な何かなの?」

天の鋭い意見に、龍は動揺している。

「はぁ・・・。龍、逢坂に二階堂ならうちにいるって返事しとけ」
「えっ?」

動揺する龍之介が気の毒になり、楽が助け舟を出した。

「大和くん、楽んちにいるの?」
「あぁ。起き上がれない状態だからな」
「えっ!?具合悪いの!?大変じゃないか!」
「違う違う。足腰立たないだけだから」
「へっ?」
「やっぱりね・・・。楽、キミ手加減してあげなよ。仕事に影響出たらどうするの」
「今日休みって知ってたし。それに、俺は逢坂みたいに暴走はしない」

楽はチラッ龍之介を見る。
そんな楽を見て、天は溜息をついた。

「やっぱりそうだったんだ?」
「さすが天。勘づいてたか?」
「まぁ、薄々」
「ちょっと待って!」

最早二人の話が見えなくなっていた龍之介はストップをかける。




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