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STORY

第2章 マンネリ解消の方法


「いや~驚いたね」
「十さんのせいですよ!」

楽と大和に付き合ってる事がバレてしまった龍之介と壮五は、2人と別れ帰路の車中。

「ごめんなさい」

壮五に怒鳴られシュンとなる龍之介。

「でもさ・・・楽と大和くんで本当に良かった」
「良くないですよ!何が良いんですか!?」
「・・・壮五くん、誰にも言えなくて辛くなかった?」
「それは・・・」

まだ世間では同性愛への偏見がある。
ましてやお互いに芸能人である2人は、付き合い始めて此の方ひたすらバレないよう気を張っていた。

「俺は、壮五くんと付き合えて本当に幸せだよ」
「僕だって・・・」
「だからさ、俺は幸せだって大声で言いたい。けど、それは許されない」
「はい・・・」
「でもさ、楽と大和くんにバレてしまった今、何かホッとしてる。少しだけ、軽くなった」
「はい・・・」
「それに、これでノロケ話も聞いてもらえるし」

と、笑みを零す龍之介に、壮五の表情も緩まる。

「そうですね。まぁ、あの2人のことですから、ことある事に冷やかして来そうですけど」
「確かに」
「・・・十さん。今日は泊まっていって良いですか?」

少し顔を赤くして、壮五は運転する龍之介を見る。

「・・・っ、もちろんだよ!」
「良かった」

安堵の笑みを浮かべる壮五。

「壮五くん、今すぐ抱き締めたい」
「それはダメです!」
「だよね・・・」
「早く帰りましょう」
「よし!急ごう!」
「安全運転で!」
「はーい」

アクセルを踏み込もうとした龍之介は壮五に制され苦笑いで応えた。

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