幼馴染だからってやっていいことぐらい解れ【気象系】R-18
第4章 悪魔の囁き *二宮和也
*主人公視点
「無無子ちゃん」
学校の帰りに翔くんに名前を呼ばれ振り向く。
逃げようとしたが翔くんの悲しそうな眼をみて
立ち止まる。
翔くんは、真剣な目で私に言う。
「俺たちは、応援してるんだ」
「え、翔くん。それって本当?」
「うん、みんな智くんと君との関係を疑ってたけど、恋人なんでしょ。他の3人がお祝いしたいって言ってるんだ。それに、無視なんてされてたら傷つくし」
私は智くんと付き合ってから、他の4人を避けていた。
あの協定を結んだときのあの台詞に怖さを感じて。
《身体だけでもってことですか》
《無理やりにでも奪う》
「だからさ、今からニノん家に来てくれない?」
「えっと、今から?」
私が悩んでいると、翔くんは私の腕を掴んだ。
「ほら、行くよ」
「え、ちょ、ま、」
そのまま歩き出す翔くんに、私は少しの恐怖を感じた。