幼馴染だからってやっていいことぐらい解れ【気象系】R-18
第4章 悪魔の囁き *二宮和也
もう無駄かもしれない。
智くんを見て微笑む無無子は、女の顔をしていた。
それに、あの協定は無理やり結ばせたようなもの。
「じゃあ、身体だけでも俺らのものにしようよ」
あの相葉さんが、黒い笑みを浮かべて呟く。
「それは、俺も賛成。無無子は、みんなのものだからな」
潤くんの嬉しそうな顔に、目を奪われる。
「はぁ、じゃあ。俺が無無子を連れてくる」
翔さんが、溜息まじりに言う。
俺たちは、頷いた。浅くだが、
これから、俺たちと智くんの対立がはじまる。
貴方を俺たちは、智くんから奪ってみせる。
さようなら、元幼馴染の智くん。
仲違いした俺らと無無子をかけての戦いが
はじまる。
「ふふっ」
俺は笑いながら、思う。
無無子、君は俺らのものだ。誰にも渡さない。