第4章 絶対に言わない。
ここ5日間イライラが止まらない…。
なんで?
オレに助けを求めない?あの状況で?
ユーリがいつもつけている猫のブローチには
GPSだけではなく広範囲の盗聴器&録音機もついているから。
「それにあたしは!!絶対に!!ボスには助けを求めない!!」
水をかけられる音が聞こえたら
盗聴器&録音機は壊れたみたいで何の音もしなくなったけど
そこまで嫌なのかよ。
オレが…。ボスには…。
煙草に火をつける回数も多くなる。
オレがイライラしているのが分かってか事務所も静かだ。
その時一松が話しかけてきた。
「ブローチの中の録音機直したらさ…ユーリの声でさ。まぁとにかく聞いてみてほしいんだけど…。」
『おそ松…怖いよ…おそ松…助けて…おそ松…おそ松………』
ずっと泣きそうな声でオレに助けを求めるユーリの声がずっと流れていた。
その時ドアがドンドンと激しく叩かれた。