第5章 銭湯
「さて、そろそろ寒くなってきたし行くとするか。」
そう言ってよっと立ちあがるカラ松。それに続いて私も立ちあがる。
急に立ち上がると、お酒を飲んだあとということもあり、足元がフラッとする。
それに気づいて手を差し伸べてくれるカラ松。
その手を掴んで隣を歩く。
「そう言えば、この服やっぱりカッコイイよね、こういうのもやっぱりいいと思うなぁ。」
「や、やっぱりそうか!みゆもこのかっこよさに気づいてくれるか!」
そう言って鼻歌でも歌いだしそうなテンションで話す。
そりゃ、カラ松が来ている服だ。カッコイイにきまってる。
「前に見たタンクトップのプリントはどうしてるの?」
「あぁ、あれは自分でやったんだ。」
そう言って照れたようにいう。
「俺たちニートは暇だからな。そうでもしないと神に与えられた羽を伸ばす時間が勿体ない。」
「すごいね!自分でフェルト切ったの?」
「あぁ。勿論。」
ふとカラ松の顔を見る。
すると、真っ直ぐ前を見ていると思ったら、ん?と言ってこっちを見るもんだから、キュンとしちゃうじゃないですか〜!
こっちを見た時の顔が凄く優しい笑顔で、自分で顔が赤くなるのが分かる。
「…な、何かついてるか?」
「!?、いや!何も付いてないです…」
「そ、そうか。」
そんなやり取りをする中でも歩幅を私に合わせて歩いてくれる。
ホントに心から優しいんだろうな。
そうじゃなくちゃ、今までの行動も自然に出来ないと思う。
それからも、趣味とか色んな話をしている間に家に着いた。
「家の前まで来てもらっちゃって…ありがとう。あ、この革ジャン返すね!おかけで寒くなくて済んだよ。ありがとう!」
「礼には及ばないぜ。もう、夜遅いから早く寝るんだぞ。」
そう言ってまた、あの優しい笑顔でいう。
自分の家に向かう途中の階段、振り返るとまだそこにいてくれたので、手を振ると振替してくれた。
でも、こういうやり取りをしすぎると帰るタイミングを忘れそうなのでそのまま駆け上がった。