第6章 XXXXXXX回目のやり直し。
ぽかぽかぬくぬくとする心地いい温もり。
ここはいつのどこだろう。
呟くと、どうやら鳴いていたらしい。パタパタドタバタと足音が聞こえ、うっすらと開けた瞳には二人の顔が映る。
「!…よかったぁ…おはよう…おはようっ」
「よかったなぁお前はほんと、心配したんだぞ」
起き上がろうとするが、身体に力が入らない。
眉間に皺を寄せると、ふわりと優しい指と手に目を閉じる。
安心してもいいんだ、ここは彼女の香りと少しタバコの香りがする。
「もう少し眠りなさい」
すりすりと手のひらに鼻を擦り付けると頬を親指で優しく撫でられる。
優しい温もりは久しぶり、静かな部屋、物音も足音もしない匂いも不愉快な匂いではなかった。
「、お水欲しかったら言って。ゆっくり眠っていいのよ」
犬のように扱われることも不愉快だった。
けれど、何度も繰り返す中少しの居心地の良さも感じる。
私が寛大になったのか、あきらめがついたのか、順応になったのかはわからない。
けれど、悪くないと思う。
『女の子』
その言葉にいつも目が覚めたように思い知らされる、頑張らなきゃ。
もう少し。
もう少し⋯⋯