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【NARUTO】人狼といっしょ。

第4章 少しの歩み。


いつも、優しい笑顔と出迎え、どうしてそこまで出来るのか不思議なぐらい。
「はね、俺に何も望まないんだよ」
「え?」
「何一つ望まないんだ、あの人は俺を誰より見ていて誰より俺のプライベートを知っている、けど俺は彼女の何も知らない。知ってもらう事も頼ることも媚びさえ売ろうなんてしないから俺の手に余るのはわかってる。それでも、愛してくれてるんだよ。不器用なりに必死に、あの子なりにそれだけはわかるんだ」
それを裏切ることは出来ないよ。
「俺に関してあの子は何も口出しはしなかった、最近は違う。あの子が何か言うようになったのは俺にとって嬉しいことなんだよ。今は、に何も言われない事が苦しい。」
何をしても許された。
何をしても咎めはしなかった。
変わらずお帰りなさいませが待っていた。
使用人のように、旦那様という言葉でさえ他人行儀に聞こえた。
リンはしゃがみ込み頷いていた。
何度も。何度も。
必死に理解しようとするように。
「俺の父さんは、あの姿のをおいでと一言で引き寄せたんだって。今よりもっと威嚇していたはずなのに…俺にはまだ、できない」
同情じゃないと気がついた。
自分で何でも解決しようとするに。
自分で何でもしてみせようとするに。
憤りを感じたから。
旦那様と言うのにたよらない、旦那様と言うのに何も言わない。
「さんは、カカシに護られないんだね」
「護ってもらってるのは俺だよ、いつもの日常を護ってくれている。ずっとね」
「……それは、敵わないなぁ」
リンを見ると泣いていた。
そっと抱きしめて、なしの生活はもうできないんだと、呟く。
頷き、わかったよ、と言うリンは涙をつけ笑顔を作っていた。
頭の中ではオビトが連れて行ったの事で頭がいっぱいだった。
あの人はいつも、平然としているから。
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