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【NARUTO】人狼といっしょ。

第4章 少しの歩み。


お風呂場に行くと湯を張りながら髪の毛を括り、尻尾と耳を気にしていた。
カツラをつけて、耳を隠すとうつ向いて、尻尾をくるりと着物の中に隠していた。
「…よし」
茶の間で彼女を待てば、はいつもの笑みを浮かべてせかせかと夕食作りをしていた。
「今日は、有り難うございます。皆様物凄く手伝ってくださり、とても助かりました。」
「気にしなくていいよ、俺が手伝えなかったからね。どうだった?捗った?」
「はい、皆様のお陰で掃除したかったところは終わりましたので、明日は庭の手入れに取り掛かろうかと思います」
「それはよかった。庭の手入れなら庭師でも呼ぼうか?」
「そんな!こつこつやるので、遠慮しておきます」
振り返り言う彼女はいつもそうであったから解らなかった。
「テンゾウはどうだった?」
「木遁は凄いですね、オビトさんを宥めながら蔵掃除を手伝ってくださりました、私のほうが手伝いの様でしたよ」
「テンゾウはね、オビト迷惑かけなかった?」
「いえ、ゲンマさんと仲良く蔵の掃除をしたり重いものを持って下さり助かりました」
「イタチとナルトは何してたの?」
「畳の張替えの為に荷物を運び出すのを手伝ってくださりました、私なんてホント力になれませんでしたが…イタチさんは人を使うのがお上手ですね」
そっかと、言えば彼女からの言葉はない。
彼女から話しかけることは殆ど無かった。
必要な時だけ、俺が話しかけた時だけ。
「忍の皆様本当に仲良く、羨ましいですね」
ぽつりと言われた言葉に拒絶された気になった。
「俺も居れたら良かったな」
「旦那様の手を煩わせるぐらいなら一人で大丈夫ですよ」
「もう少し頼ってくれていいんだよ」
「有り難うございます」
優しいから気が付かなかったのか、自分が彼女の行動を考えたことが無かったからなのか、そつなく言葉を行動をする。
なんの不快感も感じない。
後ろ姿を見つめながら目を閉じた。
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