第14章 懐かしさと。
足は動いて。
頭は止まって。
心は枷を忘れた。
俺も、喜んでいいの?
愛していいのかな?
もしそうなら、二度と離せない。
何があっても、愛することを止められない。
見慣れた玄関を開けバタバタと、向かう。
がいるであろう、部屋に。
消毒臭い部屋、どこからかの声が聞こえる。
そっと、呼吸を整えて部屋の前に立つ。
戸に手をかける。
「はーい、火影様、消毒消毒」
サクラによって消毒液に浸かった気分になる。
何も言わずに微笑む。
「随分、待っていたんですけどね」
そう言って開けるとはすやすや眠っていた。
「遅すぎだ馬鹿め」
「すみません⋯」
綱手の言葉に口ではそう言いながら、そろりと向かうのはの元だった。
布団の上ですやすや寝息を立てる。
隣に座ると、何かを抱えていた。
「オビトによれば、かなり、混乱して不安がったらしい。お前の服を持ってこいと言ったようだ」
服を抱えて眠る。
そろりと、頭を撫でようと手を伸ばす。
パシッと掴まれ怯む。掴む手は力強く、ゆっくりと金色の瞳がカカシを捕らえた。