第1章 名前
大地さんに話したらなんだかすっきりした。今まで、周りはみんな
可哀そう
って簡単に言ってきたから。
動けずにずっとその場でしゃがみこんでうずくまっていたあたしを立たせて背中を押してもらえた気がした。
せっかく背中をおしてもらえたんだ。前に進もう。そう決意してあたしはバレー部のマネージャーになることを決め、
放課後、部活案内を見るため、掲示板に行くと目当てのビラを見つけた。
男子バレー部と女子バレー部がマネージャーを募集していた。少し迷ったが気持ち的に辛くない男子バレー部にしようと決め、入部届をもらいに顧問の武田という先生に会いに行った。
その夜、蛍にメッセージを送ろうか迷ったけれど、あんまりしつこくしても嫌われそうだしと諦めて眠りについた。