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マフィアな彼

第1章 初対面


庭に出て夜空を見ると星がたくさんあって少し気持ちが落ち着く
満天の星空を見上げながらこれからどうしようか考える

『やっぱり、お世話になるんだからせめて生活費や食事代を出さないといけないよね
バイト探さないといけないよなぁ』

独り言のように呟いてると襖があく音が聞こえ慌てて立ち上がり立ち去ろうとすると後ろの方から”様?”と呼ばれ恐る恐る振り向く
振り向くとジュダさんが葉巻を吸いながらこちらを見てくる

『ジュダさん?いつから…』
「夜空を見ているところからですね
葉巻を吸おうと外に出たら様が呟いてらっしゃったので気になって」
『そうですか。あの、さっきのことは…その…』
「生活費や食事代は出さなくてもいいですよ
全て、あなた様のために若様が用意したものですから」
『そうなんですか。でもなんか申し訳ないなぁ
せめてなんかお手伝いをしたいんですが』
「…俺の傍に居てくれるだけで助かる
それだけで十分だ」
『想來様?』

また背後から気配がし振り向くと想來様が柱の方に寄りかかっている

「若様、盗み聞きですか?いけない人ですね」
「盗み聞きではない。聞こえただけだ
にしてもジュダが他人を心配するなんて久しぶりだな
これで見回りがなければいいんだが…」

想來様が呆れるように溜め息をつくとジュダさんが眉間にしわを寄せる
その間にいる俺は2人の話に耳を傾けている

「真面目に見回りしてくださいよ
ただでさえ最近、物騒な事件やらが起きてるんですから
そうしてもらわないと組員たちが困りますよ」
「なんか新撰組みたいでかっこいいよな、ここは
なんで俺、マフィアになったんだろう」
「誰かを守るためになったんじゃないですか?
まぁ、世間では恐れられていますが優しいマフィアがいるって伝われればいいんですよ
それと先程、トレーネの初音がこちらに向かってくると組員たちが言ってましたがどうなさいますか?」
「アイツが来るのか…まぁ、通せ
喋り相手になってやろう
もついてくるがいい」

それだけ言うと想來様は来た道をもどっていく
アイツってどんな人なんだろう?
そう思いながら廊下を歩いていくと藍色の髪をした長身の男性が歩み寄る


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