第14章 【甘】この災難を彼女は〝運命〟と呼ぶ／相澤消太

「そろそろ私の事好きになってきたんじゃないですか？」
「その自信は何処から湧いてくるんだ。」


　逢崎が求める事をことごとく断ってるにも関わらず、日々アプローチは増すばかり。


「だって、相澤先生言ってましたよ？」
「何をだ。」
「〝こんなに何年も付きまとわれるなら早いうちに認めとくべきだった。過去に戻れるなら自分にそう忠告してやりたい。〟って。」


　嬉しそうにそう話す逢崎の言葉に更に頭が痛くなったような気がした。