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【WJ】短編 -2-

第8章 【甘】幼馴染みのその先/轟焦凍


「帰ってたのか。」


 家の門が開き、親父が姿を表した。親父の姿を目にした瞬間、遥香が勢いよく喋り出した。


「エンデヴァー!アンタ、体育祭のあれ何!?超恥ずかしかったんだけど!焦凍が久しぶりに左側使って嬉しかったのは分かるけど、アレは無いわ!私が焦凍だったら恥ずかしくて死んじゃうんだけど!」


 アレと言うのは体育祭、緑谷との一戦において左側を使用した際に、親父が興奮し俺に掛けた言葉の事だろう。


「貴様こそ、体育祭でのアレはなんだ!プロヒーローの娘として恥ずかしくないのか!?予選敗退とは実に無様だったな!」
「私はサポート科!ヒーロー科じゃないからいいんですー!」


 家の前で子供同士の言い合いのようなやり取りを続ける二人を見て溜息が漏れた。


「いい加減にしろ。大の大人が子供相手にみっともねえ。」
「父親である俺よりその小娘の肩を持つのか焦凍!」
「私は子供じゃない!」


 言い合いを止めに入った俺の言葉を聞いて更にヒートアップする二人。…めんどくせえな。


「そのへんにしとけ。近所迷惑だ。遥香行くぞ。」


 遥香の手を取り、親父に背を向け歩き出した。親父がまだ何か叫んでいたが、それに振り返るつもりも返事をする気もねえ。


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